ヨガとピラティスの違いとは?効果や目的別の選び方

 

 

 

背筋がすっと伸びていて、心に余裕のあるような穏やかな話し方をする人に、ヨガをしている人が
多いような気がするんです。

実際、ヨガをしている人、あるいは経験したことがある人、とても沢山いますよね。

こんなに沢山の人を魅了するヨガとはどんなものなのか、そして「ヨガ」とよく似ているように見える「ピラティス」との違いはどんなところなのでしょう。

 

心の波を静める修行法、ヨガ

ヨガとは、サンスクリット語の「ヨジュ」を語源とします。

「結ぶ」という意味で、生命・自然・真理を結ぶため、あるいは、体・心・魂を宇宙(または神)
結び付けるための修行法であると言われています。

正しい姿勢と呼吸法でポーズを取る事で、乱れていた感情を平常心に戻したり、心身のリラックス
行います。

体を浄化したり、強化する鍛錬によって、自己を超越したゆるぎない境地を目指すものです。

 

精神の在り方が重要、ヨガの目的

快適で安定した心を作ることを目的としています。

ポーズを取る事により、体のゆがみが改善され、体力は向上、そこにゆったりとした呼吸法と瞑想を
組み合わせることで、穏やかでゆるぎない精神状態を作り出すことが出来ます。

 

ヨガの呼吸による効果

自律神経のバランスを整える

ヨガは呼吸法をとても大切にしています。

私たちの体の中では、自律神経が内臓の働きや体温などの機能をコントロールするために、
意思とは関係なく24時間働いています。

自律神経は、心や体を活動的にする「交感神経」とその反対に心や体を休息モードにする
「副交感神経」
がバランスを取り合っています。

忙しい毎日が続いてストレスが溜まっていたり、昼夜が逆転した夜型生活を送ることなどにより、
自律神経のバランスが崩れてしまうことがあります。

自律神経が乱れると、不安や緊張、全身のだるさや不眠、頭痛、めまい、手足のしびれなど、
心と体に様々な影響が現れます。

ヨガの呼吸法により「副交感神経」を優位にすることで、自律神経のバランスを整え、ゆったりと
リラックスした気持ちになります。

朝一杯の水による、自律神経の整え方はこちらをどうぞ。

朝一杯の水の健康効果!便秘解消や自律神経を整える効果も

 

血液の流れが良くなる

ヨガの呼吸法は腹式呼吸が基本です。

深い腹式呼吸を繰り返し行うことで、新鮮な酸素を体内に大量に取り込むことが出来ます。

すると血液の循環が良くなり、お腹あたりに溜まっていた血液がスムーズに心臓に戻り、体の隅々まで血液が行き届きます。

体中に新鮮な酸素が運ばれていくと、血液の状態もよくなり、病気への抵抗力も上がりますし、
血行が良くなることで手足の冷えも改善が期待できます。

 

ヨガの基本の呼吸法

鼻呼吸

ヨガの呼吸は鼻から吸って鼻から吐き出す、「鼻呼吸」が基本です。

ポーズが深まり息が苦しくなってきたときなどは、口から「はぁー」と吐き出しても大丈夫です。

 

腹式呼吸

普段私たちがしているのは「胸式呼吸」ですが、ヨガでは「腹式呼吸」が大切です。

吸った空気でお腹を膨らませ、吐き出すときにはお腹をへこませます。

横隔膜を下げるように呼吸をすることで、内臓が刺激されるほか、血行促進による免疫力強化
期待できます。

副交感神経を優位にする呼吸法なので、リラックス効果が得られます。

 

深い呼吸

ヨガでは、深い呼吸をすることが基本です。

深い呼吸はリラックス効果以外にも、新鮮な酸素を体内にたっぷりと取り入れることによる血行促進効果があります。

老廃物を排出してデトックス効果も感じられそうです。

ヨガの呼吸法は腹式呼吸以外にも、胸式呼吸や片鼻呼吸など様々な方法があります。

とはいえまずは腹式呼吸が大切です。

鼻から吸って鼻から吐き出す、深い呼吸を腹式で、を意識しながらポーズを深めていきましょう。

 

ピラティスさんのエクササイズメソッド、ピラティス

ピラティスとは、ドイツ人のジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス氏が第一次大戦で負傷した
兵士のリハビリの為に開発したトレーニングです。

体が弱く病気がちだったピラティス氏が自身の体を鍛えるために研究したのがそもそもの始まりで、
激しい運動が難しい人でも筋肉を強化できるエクササイズです。

けがの防止やリハビリだけでなく、姿勢の維持や改善にも役立っています。

 

ピラティスの効果

インナーマッスルを鍛え、痩せやすい体を作る

ピラティスは、正しい骨格を意識しながらインナーマッスルを鍛えます。

インナーマッスルは筋肉です。筋肉量を多くすると基礎代謝は高くなります。

ピラティスにより普段使わない筋肉を使うことで、筋肉量が増え、基礎代謝が上がり、痩せやすい体を作ることが出来るというわけです。

 

骨盤のゆがみを改善

いつもの癖で、体の片側に負担がかかってばかりいることで、気づかないうちに骨盤は歪んでいきます。

骨盤のゆがみによる血行不良から始まる、冷え性や生理痛の改善、便秘やむくみなどの改善が期待できます。

 

姿勢・肩こりの改善

背骨に近い「腹横筋」という筋肉を整えることで、背骨のアーチが正しくなり、その結果無駄な
動きがなくなり、正しい姿勢でいることが楽になっていきます。

悪い姿勢で過ごすことによる、肩こりや頭痛も解消が期待されます。

 

ピラティスの呼吸法

ピラティスでは、ろっ骨を持ち上げる「胸式呼吸」と横隔膜を十分に動かして呼吸する「腹式呼吸」を組み合わせた特別な呼吸法である「胸式ラテラル呼吸」を行います。

 

ヨガとピラティスの違い

ヨガが精神世界を大事にしているのに対して、
ピラティスは肉体そのもの筋肉を鍛えることを目指しています。

ヨガが腹式呼吸で副交感神経を優位にして、リラックスすることを重視するのに対して、
ピラティスは胸式呼吸で交感神経を優位にします。

悟りを得るためにうまれたヨガと、
リハビリを目的としてうまれたピラティス。

 

周りの環境に流されず、心と体を整えたい人はヨガ
肉体を鍛えて、強い筋肉を維持したい人はピラティス
選んでみてはいかがでしょうか?

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