気持ちよく目覚めた休日の朝。ベットの中で目を開けて、ふと横を見ると愛おしい人の顔。
朝の挨拶とともに軽いキッス。。。
でもちょっと待ってください。寝起きのお口はバイキンによって一日で最も口臭の酷い時間だとも言われています。
朝のキッスは歯磨きをしてからのほうが良さそうですよ。
また、寝起きだけではなく口臭は、一日の中で気になるタイミングもあればそうでもない時もあったり、いつでも口臭が酷くて顔をそむけたくなる相手もいますよね。
一体口臭はどうして起こるのか。そして口臭はどうしたら防ぐことが出来るのか。
口臭の原因を知って、臭わない毎日を過ごしましょう。
目次
口臭の原因は主にこの4つ
①生理的口臭が原因の場合
生理的口臭とは、誰にでもある口の臭いです。
口臭が強まるタイミングとしては、起床時・空腹時・緊張時などです。
なぜこのタイミングで強まるかというと、これらの時に唾液の分泌が減少することにより細菌が増殖、口臭の原因となる物質が沢山作られるためです。
また、女性はホルモンバランスの影響により、妊娠時や生理時などにも口臭が強まる事があります。
対処法としては、朝起きたら歯磨きをすることです。
それにより細菌や口臭の原因物質が減少、その後水分を摂取することにより口臭は急激に減少します。
空腹時や緊張時にも、水分や食事を摂る事により改善されることがほとんどです。
ストレスによっても唾液の分泌が減少しますので、口臭の事を気にしてばかりいると、余計に臭いが強まってしまうこともあります。
一日の中で変動があり、完全にゼロになる事はありませんが、意識的に水分を摂取することなどで改善されます。
②口腔が原因の場合
歯周病
病的に起こる口臭の90%が、口腔由来だと言われています。
つまり、ほとんどが口の中に原因があるという事です。
そして口腔で一番考えられるのが、歯周病です。
歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性の疾患です。
【歯周病の原因】
歯と歯肉の境目をきちんと磨かないでいると、そこに多くの細菌がたまり、歯肉が炎症を起こして赤くなったり腫れたりします。
更に、歯と歯肉の間に「歯周ポケット」と呼ばれる隙間が出来て、歯を支える土台が溶けてしまいます。
進行していくと膿が出て、口臭の原因になったり歯が抜け落ちてしまったりします。
炎症が歯ぐきだけの場合は「歯肉炎」、それ以上進行すると「歯周炎(歯槽膿漏)」と呼ばれます。
始めは痛みがほとんどないまま自覚することなく進行することも多く、歯周炎になると歯が抜け落ちるだけでなく、菌の出す毒素が血液に乗って運ばれ、心臓や肺など全身疾患を引き起こす可能性もあります。
歯周病は子供から大人まで、多くの人がかかっていると言われています。
歯周病が影響を及ぼすと考えられている病気には、糖尿病・冠動脈心疾患・早期低体重児出産などがあります。
虫歯
虫歯が進行して空いた穴に食べカスが詰まります。
歯ブラシではなかなか取れないため腐敗し、臭いを発することがあります。
また、神経が死んでしまうような大きな虫歯では、歯の根っこの先に細菌が感染、更に進行すると根っこの先に膿がたまり強烈な臭いを発します。
歯垢(しこう)・歯石(しせき)
食べ物のカスを栄養源とする細菌のかたまりで、歯の表面に付着、虫歯や歯周病の原因となる歯垢。
歯垢が長時間そのままになっていると歯石が作られます。
歯石が沢山つくと口臭の原因になるばかりでなく、歯周病を進行させることもあります。
舌苔(ぜったい)
舌苔は舌の表面に付着した白い汚れで、食べカスや細菌、古い細胞などが付着したものです。
強いにおいを発生させる原因として知られています。
舌苔はみんなにあるものですが、体調が良くない時や脱水症状の時、胃腸の病気の時などに厚くなり、臭いも強くなると言われています。
人によっても付き方が違いますが、同じ人でもその時の体調によって、沢山ついたり少なかったりと変化があるようです。
【唾液の分泌を促す】
唾液は、汚れや細菌を洗い流すほか細菌が増えるのを抑える働きがあります。つまり唾液の分泌が減少すると、舌苔も付きやすくなるというわけです。
食事の際にはよく噛むことで、唾液の分泌を促しましょう。
【舌磨きで取り除く】
そして毎朝一回の「舌磨き」も有効です。
朝の歯磨きの後、歯ブラシを立てずに舌の上に寝かせた状態で、舌の奥から手前に向かって優しく優しく!舌苔を取り除きましょう。
力を入れて磨いてしまうと、味覚など大事な舌の働きを阻害してしまうので、あくまでも優しく、軽い力で行います。
古い銀歯(かぶせもの)
噛み癖や歯茎が下がるなどの原因で、歯と銀歯の間に隙間が出来てそこに食べカスが詰まる事があります。
また、銀歯の中の歯が虫歯になっていたり、更に進行して歯の根っこが腐敗して臭いを放っていることもあります。
銀歯自体が劣化して、臭いの原因になる事も考えられます。
ドライマウス
唾液の分泌量が減って口の中が乾燥、唾液が不足することで、抗菌作用や自浄作用が低下、虫歯や歯周病の原因になります。
糖尿病や甲状腺機能障害などの病気によるものや、薬の副作用、ストレスによる自律神経の乱れなど原因は様々です。
③全身の病気が原因の場合
胃と口の間には噴門と呼ばれる弁があり、普段はしっかりと閉じられているので、胃からの臭いが直接上がってくるという事はありません。
しかし何らかの原因で胃の不調が起こり、消化不良により体内に取り込んだ食べ物が長く体内に留まるとやがて発酵が始まり、そこで生まれた悪臭の原因物質が腸から血液に溶け込んで、肺から口へ。
口臭として体外に排出されます。
また、肝機能が不調の場合には体内の毒素を分解できなくなり、分解されなかったアンモニアが血液に溶け込み、肺を通ってアンモニア臭のする息が体外に排出されます。
【胃腸が原因の口臭への対処法】
辛みの強い食べ物や脂っぽいものは、胃腸の負担になり消化不良や不調につながります。
普段はさっぱりした和食を心がけて、脂ものは週末だけなど食べる回数を減らし、胃腸の健康管理に努めましょう。
腸内環境を整えることは、全身の健康状態に深く関りがあります。
発酵食品や食物繊維など、善玉菌を増やす食事を心がけてみてください。
【病気による臭いの特徴】
腐った卵のような臭い:胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍など胃腸の病気が考えられます
アンモニア臭:腎機能の低下が考えられます。
カビのような臭い:肝機能の低下や慢性肝炎が考えられます。
甘酸っぱい臭い:糖尿病の疑いがあります。
④飲食物・嗜好品が原因の場合
臭いが出やすい食べ物は、ニンニク・ねぎ・にら・玉ねぎなどがあげられます。
脂質の多い肉類は、脂質を分解する過程で臭いが発生するため口臭の原因になります。
他に、コーヒー・タバコ・アルコールなども口臭の原因となります。
これらを原因とする臭いは一時的で、時間がたてば収まってくるものが殆どです。
ですが一刻も早く臭いから解放されたいのであれば、歯磨き・うがい・ガム・タブレットなどである程度和らげることができます。
シャンピニオンエキスや有胞子性乳酸菌などを組み合わせて、臭いの原因に直接アタックするサプリなどもあるようです。
丁寧な歯磨きが口臭予防の基本
口臭の原因は主に、以上の4つに大きくわけられます。
ほとんどの場合は口の中に原因があると考えられていますので、先ずは丁寧な歯磨きが重要になります。
子どもの頃から当たり前のように毎日磨いてきたので、磨き方の癖がついている人も多いかと思います。
歯医者さんで歯垢や歯石を除去してもらうついでに、正しい歯磨きの仕方を教えてもらいましょう。
朝の寝起きは口臭が一番ひどい時間だと言われています。
朝起きたら、食事の前にしっかりと歯を磨きましょう。その際、舌磨きも忘れずに行います。
ガムを噛んだり、お茶に含まれるカテキンにも消臭効果が期待できるようですよ。
臭いを気にせず、人との会話を楽しみたいものですね。
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